質問です。
毎月生活に困らない額のお金が自動的に振り込まれるようになったとして、同じ仕事を続けますか?
「Yes」と即答できない方は、この記事を読むことを強くオススメします。
この記事を読んで行動に移せば、確実にあなたの人生は変わります。
この世には「好きなことだけをして生きている人」がいます。本書の著者メンタリストDaiGoもその1人です。
彼らは「好きなことに集中してお金を使い、それを極めることで稼ぎをうむ。その金をまた好きに注ぎ込み、さらなる稼ぎをうむ」という最強の無限ループを回して生きています。
「どんな無限ループだよ!」ってツッコむと同時に、私はとてつもなく悔しくなりました。
「悔しい!絶対私もDaiGo側に行ってやる!」と。
ありがたいことに、メンタリストDaiGoはこの最強無限ループをつくる方法を解説しています。
それが本書『「好き」を「お金」に変える心理学』です。
今回は、この本をわかりやすく解説していきます。
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お金がお金を生み出す最強の無限ループを回す4つのステップは以下のとおりです。
順に、STEP1から解説していきます。
「もう好きなことはあるよ!」という方は、STEP3から読んでいただいても大丈夫です。
STEP1 自分が「本当に好きなこと」を見つける
ここに「好きなこと」を見つけるための「9つの質問」を用意しました。
深く考え込まず、直感的にイエス、ノーで答えてください。
今の仕事が「本当に好きなこと」かわかる9つの質問
- あなたは仕事の目的を即答できますか?
- 仕事中は集中できていますか?
- 仕事中、作業に30分以上没頭して周りが見えなくなることがありますか?
- 仕事がある日は1日を短く感じますか?
- 今日の仕事で得られた成果について即答できますか?
- あなたの仕事は未知への挑戦が多いですか?
- 仕事のスケジュールや内容を自分でコントロールできている感覚がありますか?
- あなたの仕事場は作業を誰かに邪魔されにくい環境ですか?
- 毎月働いて得られるのと同じ給料が働かなくても自動的に振り込まれるようになったとしても、今の仕事を続けますか?
どうでしたか?いくつの「イエス」があったでしょうか?
前提としてイエスが9つ揃う人、1つもイエスがないという人は、まずいません。
イエスが7つ、8つという人も少数派です。
3つ、4つのイエスが平均的。イエスが5つ、6つという人は、今の仕事を通じて十分な満足感を覚えているのではないでしょうか。
逆にイエスが1つ、2つの人は転職を視野に入れた方が良いかもしれません。
上記の質問にはある共通点があります。
それは、「フロー」という概念です。
「フロー」とは、心理学者のミハイ・チクセントミハイが提唱した概念で、「ある物事に取り組んでいるときに、完全にそのことにのめり込み、集中している状態のこと」です。
そして、この「フロー」になっているかが「本当に好きなこと」であるかどうかを見極める際の有効な判断基準であると同時に、行っていることを「好きになる」ための重要なポイントとなっていくのです。
とはいえ、フローは特殊な概念ではありません。
実はみなさんもこれまでの人生で何度も体験している感覚です。
- ゲームをしていたらあっという間に時間が過ぎて、親から怒られた
- 大好きな漫画や本を読んでいたらいつの間にか深夜2時になっていた
- 恋人とのデートが楽しすぎて、周りの目が気にならず、今思えば恥ずかしいくらいイチャイチャしてしまった。
- 納期の迫った仕事があり、必死で働いていたら電話が鳴っても気づかなかった
このように、ある物事に取り組んでいるうち、「あっという間に時間が過ぎてしまった」「我を忘れて、没頭してしまった」といった経験があると思います。
これが、「フロー体験」です。
人は好きなものに取り組んでいるときには、比較的簡単にフロー状態に入ることができる性質があります。
ですから今、あなたが携わっている仕事や作業の中でフローに入れる部分があるかどうかで、その物事が「本当に好きなことかどうか」「好きになれる可能性があるかどうか」を判断することができるのです。
とはいえ、好きなことだとフローに入りやすい…というだけでは、今の仕事や作業の中のどんな部分にフロー体験のチャンスがあるか判断しづらいと思います。
というのも、本人が好きだと自覚していなくても性に合っていること、逆に好きだと思っていたのに思い過ごしだったこともありますし、思わぬ単純作業がスイッチとなって仕事そのものを気に入るといったケースもあります。
そこで、チクセントミハイが研究の末に導き出した「人がフローに入りやすいときの条件」を参考にしていきましょう。
彼はフロー体験の条件として、次の9つの構成要素を挙げています。
フロー体験の9つの構成要素
- 明確な目的
何のためにそれをやっているのかという明確な目的があり、かつその目的を実現するための手段や、それをやるとどうなるかという予想も、ある程度ついている - 集中
たくさんの物事の中からそのことを選択し、時間やお金などを集中してもいいと思える - 自意識の低下
我を忘れた状態になれる - 時間の歪み
そのことをしている時は、時間が短く感じられる。時間感覚が、短縮、圧縮される - レスポンスの速さ
ある課題をクリアすると、すぐにその効果を実感できる - 適切な難易度
取り組んでいる物事が、難しすぎず、かといって易しすぎない - 自分で状況をコントロールしている感覚
自分が取り組んでいる物事の状況を性格に把握し、その物事を自分が望む方向にコントロールできていると感じられる - 活動自体に価値を見出すことができる
活動の結果として得られる報酬が目当てではなく、活動自体に価値を感じて取り組むことができる - 他者に妨害されない環境
電話が鳴る、誰かに話しかけられるなど邪魔されることがない
「本当に好きなこと」を見つけるためには、上記9つの構成要素をチェックリストにしておいて、今やっていることや、自分がやりたいと思っていることが、どれくらい要素を満たしているかを、その都度リストと照らし合わせてみることがオススメです。
STEP2 「好きなこと」を極めていく
「好きなこと」がわかったら、その「好きなこと」を継続していきましょう。
STEP2は、これだけで大丈夫です。
STEP3 「好きなこと」を収入に結びつけていくための工夫をする
ここからは、好きなことでマネタイズする方法を5つのポイントから解説していきます。
- 好きなことを宣言し、人に知ってもらう
- ギブ&ギブ(人を助けると大きなお返しがある)
- 「好きなこと」を通じて他人に「貢献」する
- 「弱いつながり」こそ大切にする
- 決断すべき時は「直感」を信じる
好きなことを宣言し、人に知ってもらう
「好きなこと」をマネタイズするための第一歩は、「自分は何が好きで、どれだけ得意で、具体的に何ができるか」をみんなに知ってもらうことからはじまります。
どんなにその物事に習熟していたとしても、周りに知ってもらわないことには「今度こういうプロジェクトがあるのだけれど、やってくれないだろうか」といったオファーが来ることはないのです。
また、「好きなこと」を一言で言えるようにすることも大事です。
例えば、著者は
- メンタリズムって、マジックですか?
- 超能力みたいなものでしょうか?
という問いに対して、
「それは違います。心理学や表情分析学といって表情筋の動きから相手の心理を読み取る学問、ほかには会話術など、そういったものを総合的に使って…」
と長々と説明したのですが、全然わかってもらえなかったそうです。
そこで、
「科学とロジックで超常現象を再現する。それがメンタリズムです」
と言うようにしたそうです。
相手にわかってもらえないと、自分がやりたいことはできません。
なので、「あなたは何の人ですか?」と聞かれた時に、短いセンテンスで答えられるようになっておく必要があります。
ギブ&ギブ(人を助けると大きなお返しがある)
2つ目のポイントは「ギブ&ギブ」です。
これは「返報性の法則を利用しよう」、ということです。
「返報性の法則」とは、「人は誰かから何かしてもらうと、必ずそのお返しをしなくてはいけないと感じる法則」です。
しかも興味深いことに、助けてもらった人は「自分が受けた恩以上のお返しを相手にしなくてはいけない」という気持ちになることが証明されています(心理学者デニス・リーガンの実験)。
「ギブ&ギブ」におけるポイントは、
- プレゼントは「先手必勝」「さりげなく」がポイント
- 手書きのメッセージをつけると、さらに魅力的に
です。
「好きなこと」を通じて他人に「貢献」する
3つ目のポイントは「好きなことを通じて他人に貢献する」です。
これは、3つの副次効果をもたらしてくれます。
- 無駄遣いをしなくなる
- 幸福感が得られる
- 人脈ができる
無駄遣いをしなくなる
1つ目の副次効果は「無駄遣いをしなくなる」です。
自分の行動によって誰かを助けることができた時、私たちの自尊心は高まります。
心理学の研究により、「人は自尊心が高まると無駄遣いをしなくなる」ことが証明されています。
自尊心が低い人ほど物質主義の傾向が高いです。
欠けてしまっている自尊心を高価なブランド品や車で埋めようとするからです。
一方、自尊心が高い人は
- 自分はできる
- 周りからも認められている
- 自分には人を助ける能力がある
といった自信があり、モノで欠けている自分を埋める必要はありません。
幸福感が得られる
2つ目の副次効果は「幸福感が得られる」です。
人は、誰かのために何かをしたことによって、「自分は人の役に立つことができた」と実感できると、幸せな気持ちになれます。
つまり、他人の幸せに貢献することは、他人のためであると同時に自分のためでもあるのです。
人脈ができる
3つ目の副次効果は「人脈ができる」です。
例えば、 社内で新たにウェブサイトを立ち上げるといった場面で、予算がなくテキストやデザインなど制作を担当できる人はいないかという話になったとしましょう。
その際、「デザインが好きだから」「原稿書くのが得意だから」と手を挙げて貢献すると、それがそのままあなたの人脈を広げるチャンスになります。
なぜなら、あなたの好きなことによって助かった人たちは、他の場面で同じようなことで悩んでいる人たちと出くわしたとき、必ず思い出してくれるからです。
- 実はうちの会社の同僚がデザインを得意としていて
- 部下が原稿まとめるのが得意で
と口コミであなたの評判を広げてくれます。
「弱いつながり」こそ大切にする
スタンフォード大学の社会学者であるマーク・グラノヴェッター教授は、転職したばかりの専門職・技術職・管理職についている人たちが、仕事の情報を誰から得ているかについての調査を行いました。
その結果、「強いつながり」から転職の情報得ている人が17%だったのに対し、「弱いつながり」から得た人は28%となり、「弱いつながり」から次のチャンスを得ている人が多いことがわかりました。
ここで言う「強いつながり」とは、家族や恋人、親友、学生時代の友人、会社の親しい人の事です。
一方、「弱いつながり」とは、昔一緒に仕事をしたことがある取引先の担当者、子供つながりのパパ友やママ友、ご近所さん、趣味や地域活動の仲間といった人たちです。
一見すると、「弱いつながり」よりも「強いつながり」のネットワークの方が頼りになりそうです。
確かに、日常において手を差し伸べ助けてくれるのは身近な人たちでしょう。
しかし、強いつながりでつながった人たちは、あなたと似たような環境で生活や仕事をしています。
つまり、好きなことを突破口にして新しい世界に飛び出したい時、今いるコミュニティの外にチャンスを求めるときには自分とは異なる環境にいる弱いつながりの人たちとのつながりが役立ちます。
※「強いつながり」も、勿論大切にしましょう。
「知っている」よりも「知られている」が重要
イギリスの人類学者であるロビン・ダンバー教授は研究の結果、人が定期的に連絡を取り合って交友関係を維持できる人数は150人と言う説を発表しています。(この数を「ダンバー数」という)
そう考えると、弱いつながりの及ぶ範囲は、意外に狭いと感じるのではないでしょうか。
あなたがよく知ることができる交友相手の限界は150人。
だからこそ「アピール&コミットメント(好きなことを宣言)」や「ギブ&ギブ」が重要なのです。
というのも、あなたが相手のことを把握している150人の向こうには、1人につき150人の弱いつながりがあります。
あなたがよく知る範囲の限界は150人かもしれませんが、あなたのことを知っている人はダンバー数に関係なく広げていくことができるのです。
つまり、知っていることよりも知られていることの方が重要だということです。
あなたが自分の好きなこと、得意なことをアピールし、それで貢献できることを宣言し、日ごろからギブを繰り返すことでダンバー数の限界を超えて弱いつながりが広がっていくのです。
決断すべき時は「直感」を信じる
世の中には2種類の人がいます。
それは、チャンスをつかみに1歩を踏み出せる人と、気づいたチャンス、気づかなかったチャンス、そのどちらも逃してしまう人です。
「アピール&コミットメント」であなたの存在を周りに知ってもらい、「ギブ&ギブ」で好感度を上げ、「貢献」で実力を示し、いよいよ「弱いつながり」のネットワークの向こうから、あなたにチャンスが巡ってきたとしましょう。
その時、あなたは迷わずチャンスを掴みに行ける人でしょうか?
マネタイズのための5つ目のポイントは直感です。
「直感」は、あなたを正しい方向へ導いてくれます。
イスラエルの大学の研究では、直感によって下された判断の90%は的中するという結果が出ています。
例えば、火傷しそうなくらい熱いものを触った時、論理的に「熱いから手を離さなければ」と考えていることはありません。
口で「あちっ!」と言ったいたときには、すでに手はそこから離れているはずです。
あるいは、初めて会った人に対して「なんとなくいい人だ」と感じることもあれば、「なんとなく相性が悪そうだな」と思うこともあります。
過去の経験を振り返ってもらえれば、かなりの確率で直感的な印象は的中しているのではないでしょうか。
「なんとなく相性が悪そうだな」と思った相手は、その後付き合いが続いても、「やっぱり」と感じる事は起きていきます。
逆に、「なくいい人だ」と感じた相手との付き合いには、「やっぱりいい人だな」と思う局面が多々あるはずです。
つまり、人に備わっている直感とは、自分の身を守るために発達し、多くの場合、その判断は正しい方向へ、マネタイズできる道筋へあなたを導いてくれるのです。
チャンスをものにできる人とできない人の決定的な違い
そして、自分に自信を持っていて、ポジティブに「なんでもトライしてみよう」と思う人は判断を迷いません。
慎重派の人たちからすると、危なっかしい人、思い切りのいい人に見えますが、彼らは直感に正直に行動しているのです。
一方、
- どうしようかなぁ…いい話のような気がするのだけど今回やめておこうかな
- 確かに、直感的な響くものがあったけど、100%うまくいくとはいえないしな…
などと悩んでいると、せっかくあなたの脳が直感的に見つけてくれたチャンスの芽を逃すことになります。
「いい!」と感じ取ったものを、意識的・論理的に考え、後ろ向きに捉えられる材料を集めて否定してしまう。
この思考パターンが習慣化されていくと、どんなに好きなことを磨いていっても趣味レベルから出ることができず、結果的にマネタイズのチャンスも逃してしまいます。
むしろ、「悩んだ末の決断は後悔するから、迷ったときは直感を信じる」という習慣を持っている人は、チャンスに強いタイプだといえます。
また、ニュージーランドのオタゴ大学の研究でも、特殊な知識や分析的な能力が必要な物事以外は直感に頼るほうが正解に達することがわかっています。
STEP4 「好きなこと」で得たお金を再投資する
いよいよ、「無限ループ」を回せるようになるための4つのステップの最終段階に到達しました。
ただし、無限ループを回していく上で、1つ頭に思い描いてほしいことがあります。
それは「無限ループ」が。同じ場所をくるくる回る平面の円ではなく、螺旋階段のように回りながら上にあがっていくイメージです。
できれば、円の大きさは上に行けば行くほど、大きくなっていくと想像してください。
いわば、ひっくり返した円錐のような螺旋階段です。
実際に作るのは大変ですが、イメージの中でのことですから気にしないでください。
重要な事は、好きなこと、得意なことで稼いだお金を使って、あなたはさらに好きなこと、得意なことへの知識、技術を磨き、貢献できることを増やし、弱いつながりの中での存在感を高め、いずれは仲間を集め、さらに稼げるようになっていくよう心がけることです。
このSTEP4では、好きなことで得たお金の再投資のやり方を次の7つのルールにまとめ、お伝えします。
- 物より経験を買う
- 「価格<価値」のあるものに使う
- 本に使う
- 自分より他人に使う
- 任せるチームを作るために使う
- 手間を減らし、時間を買うために使う
- 力が最大化する組み合わせに使う
物より経験を買う
ものを買うよりも、好きなこと、得意なことを伸ばし、磨いていくことのできる経験にお金を使っていきましょう。
気がつけば「承認欲求」を満たすことが人生の目的に?
やっかいなことに、人には、「他人から認められたい」という承認欲求があります。
- あの人はすごい
- あの人は成功者だ
このように周りから思われることで、自分の存在価値を認めてもらいたい。こうした欲望は、多かれ少なかれ誰でも持っています。
そして、最も手っ取り早い方法が、お金を使って何かを見せびらかすことです。
しかし、そうやって買ったものに対して、本人はあまり執着しません。
高いから価値があると思っているだけで、そのもの自体が好きだから欲しかったわけではありません。
ですから、もしあなたが何か高い商品を買うときには、「もしかしたら自分は承認欲求を満たしたいだけなのではないか」ということを、よくよく自分の胸の内に問うてみることが大切です。
承認欲求は満たされることがない。際限なくお金を使ってしまう可能性がある(収入が増えたので高級住宅に住んだら、相対的に自分が貧乏に見えてきて、もっと金が欲しくなる等)
という点にも注意です。
もちろん、高価な買い物をすること自体が間違っているわけではありません。
それが好きなこと、得意なことに磨きをかけ、払った以上のリターンが得られる買い物であるのなら、むしろ進んでするべきです。
お金は使えばなくなるが、スキルは使えば使うほど鍛えられる
知識や経験、スキルは、人間にとって最大の財産です。
お金は使えばなくなりますが、知識や経験、スキルは使えば使うほど鍛えられていきます。
得たお金は、誰かに騙されて奪われることもありますが、知識や経験、スキルは自分の頭の中にあるので誰も奪うことができません。
もしお金を失うことがあったとしても、持っている知識や経験、スキルを使って、またお金を生み出していけばいいだけのことです。
「価格<価値」のあるものに使う
2つ目のルールは、「これを買って、買った分以上のお金が戻ってくるか(価格<価値のあるものに使う)」です。
ただし、可能性に対してはきちんとお金を使うことが大切です。
10万円の投資で10万円以上の価値を得られれば、そのお金の使い方は無駄ではありません。
一方、10万円を惜しく感じてしまい、投じるべき時に使わなければどうでしょう?
たしかに、手元にある10万円は減りませんが、あなたにとってそれ以上の価値を生み出してくれません。
本に使う
3つ目のルールは「本に使う」です。
著者は本に価値を感じているから「本」と書いていますが、本でなくても構いません。
「お金は、自分なりの価値の物差しを持って使う」というルールと言い換えてもらって大丈夫です。
例えば、お店に1万円のTシャツがあったとします。
「1万円という値札がついているから、きっと価値のあるものだろう」という考え方ではなく、「自分にとってそのシャツは、1万円で買う価値があるかどうか」で判断すべきなのです。
「自分なりの物差し」を持てば、物の価値に惑わされなくなる
この「自分なりの価値の物差し」を鍛えるためには、お店で値札を見る前に、「自分だったらこれをいくらで買うか」を考えるようにすることが大事です。
自分より他人に使う
4つ目のルールは「自分より他人に使う」です。
人はお金が稼げるようになったとき、次に何を求めるかといえば、幸せになることです。
では、幸福度を上げるために最もいい方法は?というと、心理学的には利他的な使い方がいいとされています。
「ギバー」「テイカー」「マッチャー」3つのタイプ
ペンシルベニア大学の組織心理学者アダム・グラントは、上記の3タイプを『GIVE&TAKE』という本の中で、様々な実例をもとに紹介しています。
- ギバーは、相手が何を求めているかに注意を払い、与えることに注力する人
- テイカーは、自分が利益を得ることを最優先に考えて行動する人
- マッチャーは、与えることと受けとることのバランスをとろうとする人
グラントは3つのタイプのうち、仕事面、経済面で大きな成功を手に入れているのはギバーだと指摘します。
なぜ、ギバーが成功するのか。
テイカーは、周囲から「あの人は策略を巡らして、私たちを出し抜こうとしているのではないか」という疑念を持たれるため、周りから協力を得ることができず成功が遠のきます。
一方、マッチャーの場合は、人のために使った分は返してもらうと考えるため、常に「本当にこの人は、使った分を返してくれるのだろうか」と計算し、行動が遅くなります。
その結果、チャンスを逃し、常に後手に回ることになるわけです。
それに比べてギバーは、相手に与えることを最優先しますから、返報性の法則において常に先手を打つことができます。
また、お金を使うときには、先方が求めているものをきちんと考えたうえで与えますから、相手から深く感謝されます。
その結果、仕事でもプライベートでも、いろいろな人の協力が得られるため社会的な成功を得やすくなるわけです。
トップのギバーとボトムのギバーは、ここが違う!
ただし、注意点が1つあります。
グラントによれば、社会的成功の上位層を占めているのはギバーの人たちですが、一方で最下位層を占めているのもギバーだというのです。
では、トップのギバーとボトムのギバーの違いはどこにあるのでしょうか。
それは、ギバーとして人に何かを与えるときの「与え方の違い」にあります。
ボトムのギバーは、自分を犠牲にして他人の利益のために働きます。
仮に100の利益が得られた時、自分は10しか取らず、90を他人に与えます。
そのため、より多くの利益をむさぼり取ろうとするテイカーの格好の餌食となってしますのです。
一方、トップのギバーは、全体のパイを大きくすることに力を注ぎます。
協力してくれる人たちとともに知恵を絞り、力を出し合うことによって、それまでは100しか得られていなかった利益を200、300へと拡大していく努力をします。
もし、1000の利益を上げることを実現できれば、自分は全体の10%しか取らなかったとしても、100の利益を得ることができます。
そして、拡大した分の利益を協力してくれた人たちに配分することで、誰もが幸せになれます。
また、こうしたトップのギバーは、自分がなにか課題を抱えていて、他者に支援をお願いするときのお願いの仕方も上手です。
テイカーやマッチャーの場合は「他人に支援をお願いするのは、借りを作ること」と警戒しますが、トップのギバーはそうは考えません。
「君の力を借りたいのだが、一緒に何かできないかな?」と協力を仰ぎ、その課題にみんなで取り組むことによって、より大きな利益を上げる方法を考えようとします。
課題を抱えている状況を、みんなと一緒に何かができるチャンスと捉えるわけです。
だからより多くの人の協力を得ることができ、実際に成果を手に入れられる可能性も大きくなるのです。
誰でもできる!簡単にギバーに変わる方法
トップのギバーは
- ひとりひとりの可能性を信じ、より多くの人たちを巻き込みながら、最大限の成果をあげようとします。
- チームの中で得をする人と損をする人を作らず、Win-Winの状態を作ることを目指します。
ギバーは、そのために労力を惜しむようなことはしません。
そのため、みんながギバーに協力します。
また、ギバーの周りには、ギバーの人たちが集まってきます。
ですから、あなたが「好きなこと」「得意なこと」で社会的な成功を手に入れたいなら、まず自分がギバーになることを目指すことです。
(テイカーとの間でWin-Winの関係を作ることは困難ですから、一緒に仕事をしようとしている人がどちらなのかを判断できるよう、相手の普段の行動や態度に注意を向ける必要があります。)
では、自分がトップのギバーになるためには、どうすればいいのでしょうか?
ギバーになれるかどうかは、マインドではなく行動の問題です。
ギバーの人が行動しているように自分も行動すればいいのです。
- 強いつながりだけでなく、弱いつながりも大切にして、より多くの人に与える
- ひとりひとりの可能性を信じ、能力を引き出そうとする
- より多くの人を巻き込みながら、最大限の成果をあげ、みんなで喜びを分かち合えるWin-Winの状態を作ることを目指す
といったことを実践していきましょう。
任せるチームを作るために使う
5つ目のルールは「任せるチームを作るために使う」です。
「好きなこと」「得意なこと」を仕事にし、続けていくうえで、チームが必要になってきます。
その時に大切なのが、自分とは異なる能力を持った仲間を選んでいくこと。
あなたの苦手なことが好きで、不得意なことが得意である人が最適です。
手間を減らし、時間を買うために使う
6つ目のルールは「手間を減らし、時間を買うために使う」です。
このルールの根底にあるのは、「時間を大切にする」という考え方です。
「好きなこと」「得意なこと」を追求していくためには、一定の時間が必要になります。
時間の無駄遣いをなくす方法
まず、あなたの1日の時間を大きく
- しなくてもいいこと
- やらないといけないが、やりたくないこと
- やりたいこと
の3つに分けていきましょう。
この3つのうち、真っ先に削るべきは、「しなくてもいいこと」です。
例えば、だらだらとスマホをいじったりすることです。
生活の中になんとなく紛れ込んでいる無駄な習慣を削るだけで、多くの時間を「好きなこと」「得意なこと」への再投資に割り振ることができます。
そのためにも、何か物事に取り組むときには、「これは本当にしなくてはいけないことだろうか。しなくてもいいのではないか?」と、自問自答するようにしましょう。
そうやって「しなくてもいいこと」を削ることができたら、次は「やらないといけないが、やりたくないこと」を削りましょう。
例えば、掃除、洗濯など。
こういったものは家事代行サービスなどに外注しましょう。
力が最大化する組み合わせに使う
7つ目のルールは「力が最大化する組み合わせに使う」です。
これは今ある、あなたの武器に掛け合わせることで、その力が倍増する第2の「好きなこと」「得意なこと」に再投資していくという手法です。
例えば、「英語が好き」だとしたら、何か特定のジャンルの知識を極めましょう。
そうすると、その分野の翻訳家や通訳としてキャリアを築くことができます。
世の中にない仕事を創り出すことが無限ループを完成に近づかせる
著者は、「科学を基にしたメンタリスト」として活動しています。
科学にメンタリズムを掛け合わせた世界に1人だけの存在です。
そのため、価格競争に巻き込まれることがなくなります。
では、私たちはどうしたらいいのでしょうか?
著者は以下を分析すべきと主張しています。
- 自分の強み
- 市場の状況
- 競合の存在
また、すでに自分が考えていることと同じようなビジネスを立ち上げている競合が存在する場合は、競合とは違うアプローチ方で、なおかつ自分の能力を最大限に活かせる仕事のやり方はないかを考えます。
著者の場合
著者が蓄積してきた心理学や行動経済学の知識を求めているのは、どの業界のどんな会社なのかをリサーチし、アプローチをした。
「コンサルティングをお願いしたいが、お金がなくて、その金額だと支払えない」という場合は、「成果報酬型でいいですよ」という形で業界に参入。
企業だけでなく個人にもニーズがあると考え、ニコニコ動画を活用することにした。
このように、自分の好きなことでマネタイズする場合は、経営戦略やマーケティングに関する基本的な知識を身につけておくことも大切です。
私からの提案
いかがでしたでしょうか?
あなたも、好きなことでマネタイズし、無限ループをまわしたいですよね?
であれば、この記事に書かれていたことを是非実行しましょう。
私自身
- ギブをしまくる
- 悩まず直感に従う
- やらなくてもいいことはしない
を早速実行しています。
「ギブ」しようかな?って思ったけど、
- いや、俺自身忙しいし
- 他にもやらなくちゃいけないこといっぱいあるし…
などと悩みましたが、直感を信じ、思い切ってギブをしました。
そして、Winの人を増やし、全体のパイも大きくなるように工夫しています。
また、意味もなくSNSを使うことをやめました。
少しづつですが、本で学んだ内容を実行することで自分の成長につなげていこうと思います。
皆さんに伝えたいこと
最後に、皆さんに伝えたいことがあります。
それは、この記事を読んで満足するだけではダメだ、ということです。
成長したいのであれば、学んだことを必ずを実行しましょう。
例えば、
- 身近な人にギブする
- 直感に従ってみる
等、小さなことで構いません。
この記事から何か行動を起こし、人生を変えてくれる方がいたら私はとても嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本書に興味を持たれた方は、是非ご購入ください。
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