この記事では、トルコサッカーリーグの外国人枠、レベル、給料や構成について解説していきます。
トルコサッカーリーグの構成
次の図のように、トルコサッカーリーグは基本的に8部まで(一部の地方都市などでは8部相当の2. Amatör Ligがない所もあるので7部まで)あります。
4部(TFF3.Lig)までがプロリーグで、5部(Bölgesel Amatör Lig)以下はセミプロリーグまたはアマチュアリーグとなります。
※この記事では18歳以上のリーグについて書きます。U17以下のリーグについて知りたい方は、トルコサッカー協会のHP( https://www.tff.org/ )をご覧ください。
※筆筆者がプレーしたのは、6部(Süper Amatör Lig)〜8部(2. Amatör Lig)であり、この記事は筆者の実体験を元に書いているので、6部〜8部の情報が多めです。プロリーグに関する情報は比較的少なめな点、ご了承ください。
この記事に書いてないことに関しては、トルコサッカー協会のHP( https://www.tff.org/ )を見れば解決すると思われます。
※この記事に書いてある情報の9割はトルコサッカー協会のHP( https://www.tff.org/ )に書いてあります。ただ、トルコ語で書いてあるし、翻訳して読むのも面倒くさいと思うので、この記事では要点を日本語でまとめました。
トルコリーグのレベル感について
- トルコアマチュア・セミプロリーグのレベル感
- トルコ5部やプロリーグのレベル感
トルコアマチュア・セミプロリーグのレベル感
筆者が実際にプレーしたのは、6部(Süper Amatör Lig)〜8部(2. Amatör Lig)です。
6部(Süper Amatör Lig)は都道府県リーグ2部前後、7部(1. Amatör Lig)は都道府県リーグ3部前後、8部(2. Amatör Lig)も都道府県リーグ3部前後くらいのレベルです。
そして、外国人枠で登録するとなると、チームの中でも突出した実力が必要です。
例えば、都道府県リーグ2部前後のレベルと説明したトルコ6部(Süper Amatör Lig)でプレーしたい場合、トルコ人は都道府県リーグ2部前後程度のレベルですが、外国人枠を勝ち取るためには、都道府県リーグ1部以上の実力を持っている必要があります。
※トルコ8部(2. Amatör Lig)は特殊です。セミプロ・アマチュアリーグのオフシーズンに開催されます。なので、6部(Süper Amatör Lig)や7部(1. Amatör Lig)選手たちがプレーしに来ており、位置づけは8部ですが、レベルの高いリーグとなっています。
トルコ5部やプロリーグのレベル感
5部(Bölgesel Amatör Lig)以上は、トルコ人の所属選手と一緒に草サッカーをした程度or動画で観戦した程度だし、筆者自信、日本の地域リーグ(関東リーグ)でプレーした経験がないのでわかりません。
ただし、2023年の世界サッカーリーグ市場価値ランキングで比較すると、トルコ1部(Süper Lig)は約1500億円で10位なのに対し、J1は約400億円で26位です(transfermarktというサイトで比較した情報)。
また、筆者個人の見解ですが、観戦したところ、技術、プレースピード感やフィジカルはもちろん、各国のスター・代表選手の所属具合からしても、J1よりはトルコ1部(Süper Lig)の方がレベルが高いと感じています。
トルコリーグの外国人枠について
- 【2022-23シーズン】トルコリーグの外国人枠
- 【2023-24シーズン】トルコリーグの外国人枠
- 2018-19シーズンまでのトルコリーグ外国人枠
- 外国人枠について裏技があるらしい
- 金銭的な問題から、セミプロ以下で外国人を入団させるチームは少ない
【2022-23シーズン】トルコリーグの外国人枠
2022-23シーズン、3部(TFF2.Lig)〜5部(Bölgesel Amatör Lig)は外国人がプレーできませんでした。
また、6部(Süper Amatör Lig)では、外国人が登録可能なものの、「リーグ2位以上が出場できる5部(Bölgesel Amatör Lig)昇格リーグには外国人が出場できない」という制約があったため、6部(Süper Amatör Lig)で外国人を入団させるチームは少なかったです。
そして、1部(Süper Lig)・2部(TFF1.Lig)ではそれぞれ10人くらい外国人を登録可能ですが、「6部(Süper Amatör Lig)以下では、外国人の登録は2人まで」となっています。
上記の情報はトルコサッカー協会のHP( https://www.tff.org/ )に書いてあります。
【2023-24シーズン】トルコリーグの外国人枠
2023-24の最新情報は入り次第、記事に書く予定です。
外国人枠のことはトルコサッカー協会のHP( https://www.tff.org/ )で発表されます。
2018-19シーズンまでのトルコリーグ外国人枠
2018-19シーズンまでのルールでは3部(TFF2.Lig)〜4部(TFF3.Lig)のみ外国人が出場不可で、5部(Bölgesel Amatör Lig)以下は出場可能でした。
このように、2019-20シーズンから外国人枠がかなり制限されるようになりましたが、原因は不明です。決まったのもコロナ前なので、コロナも関係ないです。
実際、トルコ人の監督何人かに聞いたのですが、みんな「理由はわからない」と言ってました。
外国人枠について裏技があるらしい
外国人の友人から聞いた話ですが、外国人枠がないリーグでも、お金を出せば、1年限定で登録可能・試合に出場できるらしいです。
実際、彼はその方法でチームに入団する、と言ってました。
彼の父親は外国人ながら、トルコサッカー協会と深いつながりを持っているらしいです。
強いコネやお金があれば、登録できるらしいです。
金銭的な問題から、セミプロ以下で外国人を入団させるチームは少ない
2022-23シーズンの7部(1. Amatör Lig)や8部(2. Amatör Lig)リーグでは、チームごとに外国人枠が2つあります。
ただし、トルコリーグにおける外国人登録料が高額なため、7部(1. Amatör Lig)や8部(2. Amatör Lig)では、外国人を入団させる余裕のあるチームは少ないです(「選手自身で登録料を払えるなら入団しても良い」と言ってくるチームもあります)。
例えば、トルコ人一人あたり、登録料が300TL(2,100円)くらいなのに対し、外国人は一人あたり5,000TL(35,000円)〜11,000TL(7,7000円)です。
外国人は、年齢が上がれば上がるほど高額になります。MAXで11,000TL(7,7000円)です(2022-23シーズンの場合)。
※TL(トルコリラ)は2023年3月のレートで日本円に換算しています(1TL≒7円)。
トルコリーグの給料、待遇や練習環境について
- 5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の給料、待遇や練習環境
- 4部(TFF3.Lig)以上の給料、待遇や練習環境
5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の給料、待遇や練習環境
5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の給料や待遇
(Bölgesel Amatör Lig)以下はセミプロ・アマチュアリーグなので、サッカーだけで生活しているほどの給料はもらえません。
また、リーグが同じでも、チームによって経済力が違い、給料面に差があります。
7部(1. Amatör Lig)以下では、給料というより、チームの調子が良ければ、お小遣い程度でお金がもらえる印象でした。勝ち続ければ、試合ごとに勝利給で100TL(700円)ほどもらえる(選手によって違う)、というチームもありました。
2023年、トルコの一月の最低賃金は7000TL(49,000円)ほどで、筆者自身、毎月9,000TL(63,000円)前後で暮らしていたので、勝利給で100TL(700円)もらえるだけでも、ありがたいです。
トルコの物価は、日本より安いです。以下の動画で、トルコの物価について解説しています。
≫【2022年7月最新】トルコの物価を紹介(イスタンブール)
5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の練習環境
7部(1. Amatör Lig)や8部(2. Amatör Lig)の一部のチームを除いて、ほぼすべてのチームが専用のグラウンド(人工芝)やクラブハウスを持っています。
日本でよくあるような、土のグラウンドは見たことがなく、人工芝で練習をします。
7部(1. Amatör Lig)や8部(2. Amatör Lig)の一部のチームを除き、ポペイロがいて、練習場のロッカールームに行けば、チーム統一の練習着を用意してくれるため、自分で洗濯する必要がありません(筆者自身、7部や8部に行った時、ポペイロがいて、日本との環境の違いに驚きました)。
5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の練習頻度
筆者自身の体験や、トルコ人の友達の証言をまとめると、5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の練習頻度は下記のとおりです。
カテゴリー | 練習・試合合計頻度 / 週 | 1回の練習時間 |
5部(Bölgesel Amatör Lig) | 6回前後 | 2時間前後 |
6部(Süper Amatör Lig) | 5回前後 | 2時間前後 |
7部(1. Amatör Lig) | 4回前後 | 1~2時間前後 |
8部(2. Amatör Lig) | 3回前後 | 1~2時間前後 |
4部(TFF3.Lig)以上の給料、待遇や練習環境
4部(TFF3.Lig)以上の給料や待遇
4部(TFF3.Lig)以上はプロリーグなので、基本的にサッカーだけで生活ができます。
4部(TFF3.Lig)以上の練習環境
5部(Bölgesel Amatör Lig)以下と違い、天然芝のグラウンドで練習ができるチームも多いです。
4部(TFF3.Lig)以上の練習頻度
プロリーグなので週5~6の練習頻度だと予想されます。
トルコでプレーする際のビザについて
トルコには、学生ビザ、就労ビザ、観光ビザ(イカメット)などが存在します。2023年現在、ワーキングホリデービザはありません。
プロチームであれば就労ビザがでます。
アマチュアやセミプロの場合、観光ビザ(イカメット)を取得してプレーするのがおすすめです。
もちろん、語学学校や高校・大学に通うのであれば、学生ビザでプレーできます。
筆者自身、観光ビザ(イカメット)を計1年半取得して、トルコに滞在していました。
2022-23シーズンの規定では、「外国人選手には1年以上のビザがで、そのビザの最初の半年間のうちに選手登録をする必要がある」とされています。
観光ビザ(イカメット)については、次の記事で解説しています。
トルコの自主練環境について
チームから自主練に使えるグラウンドが提供されない場合、公園で自主練するのがおすすめです。
筆者は、たまに近くのチーム(筆者は所属してない)のグラウンドに忍びこんで、自主練をしていました。
勝手に自主練していいのかグレーゾーンでしたが、グラウンドの管理人と仲が良かったので、笑顔、挨拶や感謝を常に忘れず、自主練させてもらってました。
イスタンブールには、人工芝の公園(もちろん無料で使える)もあるので、場所を以下に記します。
Kosuyolu Park
Fahri Erdoğmuş Public Park
Tophane Parki futbol Sahası
11人制じゃないトルコリーグ(6人制サッカー)
6人制サッカーのGolden leagueというものがあります。筆者は参加したことがないですが、トルコ人や外国人の友人が参加していました。
おそらく、完全にアマチュアのリーグです。ただ、外国人枠もあるので、オフシーズンなどに参加するのもアリだと思います。
よくある質問Q&A
過去にもらったご質問にお答えします。
トルコサッカーリーグに関する外部リンク
- トルコサッカー協会HP( https://www.tff.org/ )
- トルコ5部(Bölgesel Amatör Lig)以下の最新情報を知れるインスタグラムアカウント( https://www.instagram.com/amatorligler/ )。トルコサッカー協会HPには載っていない、移籍期間の変更やリーグ開催期間など、細かいニュースを伝えてくれる(個人的には、全ての情報をトルコサッカー協会HPに載せてほしい)。
- イスタンブールサッカー協会のHP。イスタンブールの6部(Süper Amatör Lig)以下の情報が書いてあります( https://tffistanbul.org/ )。
- 6人制サッカーのGolden league( https://www.goldenlig.com/ )
- Sosyal hali sahaという、自分のプレー動画を見れるサイト。多くのグラウンドにカメラが設置してあり、録画映像をこのサイトで確認できる。神。日本にもこういうサービスがあったら良いのに( https://sosyalhalisaha.com/ )。