イカメットとは、トルコに3ヶ月以上滞在する際に必要なビザ(滞在許可証)のことです。
私自身、2022年3月に申請し、2022年4月上旬、無事イカメットを取得できました。
この記事では、イカメットの申請方法や、申請に必要な書類を解説します。トルコに移住したい方は必見です!
イカメットとは
イカメットとは、トルコに3ヶ月以上滞在する際に必要なビザ(滞在許可証)のことです。日本人の場合、トルコにはビザなしで3ヶ月間滞在できますが、3ヶ月間以上滞在したい場合、イカメット(ビザ)が必要です。
イカメットは、ビザなしで入国できる3ヶ月の間に申請すれば問題ありませんが、できるだけ早めの申請をおすすめします(申請後の書類不足発覚など、不測の事態に対応するため)。
ちなみに、イカメットを申請し、カードを待っているうちに3ヶ月を超えてしまっても、違法にはなりません。
イカメット申請にかかる費用合計
イカメット申請には、2022年、申請手数料、カード代、健康保険代やnotarized代(後に説明)を合計して、2,800リラ(23,000円)ほどかかりました。
イカメット申請に必要な書類
イカメット申請には、次の8つが必要です。
- パスポート、パスポートのコピー(顔写真と入国日のページ)
- 顔写真4枚
- 携帯電話番号
- 公証役場で認証された賃貸借契約書のコピー
- 住所の登録証明(Nmarataj)
- 健康保険
- イカメット申請書
- 税金の領収書(申請手数料やカード代)
パスポートとコピー
パスポートの顔写真のページと、入国スタンプが押されたページのコピーが1枚ずつ必要です。
コピーは、photoコピーのお店に行けばできます。
顔写真4枚
イカメット申請の6ヶ月前までに撮影された顔写真が必要です。
写真屋さんで「イカメット用の写真」と言えば、70リラ(560円)ほどで撮ってもらえます。
申請には、紙の写真だけでなく、データも必要なので、Whatsappやメールでもらうようにしましょう。
携帯電話番号
トルコの携帯電話番号も必要です。携帯電話屋さんでsimカードを購入すれば、電話番号を取得できます(simカード購入にはパスポートが必要です)。
また、携帯電話本体の購入は、イカメット取得後でないとできません。
公証役場で認証された賃貸借契約書のコピー
イカメット申請には、住所が必要です。
自分がそこの住所に住んでいることを公証役場(Notar)で認証してもらい、認証された賃貸借契約書(Notarized of your rental agreement)のコピーをとる必要があります。
自分の場合、1,000リラ(8,000円ほど)でNotarizedできました。
イカメットで申請可能な住所
住所は
- 持ち家
- 賃貸
- ホテル
- Airbnb
などであれば要件を満たします。(持ち家や賃貸の住所で申請するほうが、イカメットが認可されやすいという噂もあります…)
持ち家以外で申請する場合、大家さんやホテルのオーナーと一緒にNotarへ行く必要があります。
通訳
トルコ語が話せない場合、通訳をつけてNotarへ行く必要があります。トルコ語と英語の通訳であれば数千円でNotarへ来てもらえますが、トルコ語と日本語の通訳を探す場合、金額が上がります。
ちなみに、どこの会社の通訳でも良いわけではなく、自分が行くNotarと提携している会社の通訳でないとダメです。どこと提携しているか事前にNotarで確認しましょう。
住所の登録証明(Nmarataj)
公証役場(Notar)で賃貸借契約書を認証してもらったあと、市役所(Belediye binası)でNmarataj(住所が国から正式に登録されていることの証明)をとる必要があります。
自分の場合、55リラ(400円ほど)で取得できました。
健康保険
トルコの会社の健康保険に加入し、加入したことがわかる証明書を提出する必要があります(保険の申請には住所が必要なので、住所を定めたあとに加入しましょう)。
自分が契約したのは、損保ジャパントルコ支部のもので、保険証はなく、25枚ほどのPDFを印刷したものを提出しました。
最低限の保険であれば、25歳であれば年間750リラ(6,400円)前後、45歳であれば1500リラ(12,000円)前後で加入できます。
イカメット申請書
トルコ政府公式サイトの申請フォームに入力しましょう。
短期滞在(1,2年)の申請の場合、「Pre-registration」→「Application Registration」という流れになります。
すべて入力すると、申請書のPDFができあがるので、印刷し、1ページ目右下の「imza(signature)」と書いてある部分にサイン(パスポートの顔写真ページに手書きで書いたサイン。漢字の場合は漢字)をし、指定された日時に移民局へ行き、提出しましょう。
税金の領収書(申請手数料やカード代)
税務署(Vergi Dairesi)へ行き、イカメットの申請手数料とカード代(合計1,000リラ=8,000円ほど)を支払い、領収書をもらいましょう。
支払うべき金額は、申請書に書いてあります。
SisliやFatihのような、外国人が多い地域の住所で申請する場合、1,000リラ(8,000円)ほど申請料を上乗せされる場合があります(申請書を提出する際、移民局の人に「あなたの住所は上記に該当するから、税務署へ行ってこの金額支払って」と言われます)。
税金番号(potansiyel vergi kimlik numarası)
税金を払う前に、税金番号(potansiyel vergi kimlik numarası)を取得する必要があります。
税金番号は税務署や翻訳屋・通訳屋で取得できます。
取得には、パスポートが必要です。
イカメットの申請方法
申請フォームに記入
イカメットを申請するには、トルコ政府公式サイトの申請フォームに入力する必要があります。
短期滞在(1,2年)の申請の場合、「Pre-registration」→「Application Registration」という流れになります。
すべて入力すると、申請書のPDFができあがるので、印刷し、1ページ目の「imza(signature)」と書いてある部分にサイン(パスポートの顔写真ページに手書きで書いたサイン。漢字の場合は漢字)をしましょう。
書類を準備し移民局へ
指定された日時に移民局へ行き、次の書類を提出しましょう。
- パスポート、パスポートのコピー(顔写真と入国日のページ)
- 顔写真4枚
- 携帯電話番号
- notarizedされた賃貸借契約書のコピー
- Nmarataj(住所が登録されていることを証明する紙)
- 健康保険
- イカメット申請書
- 税金の領収書
提出後、番号が書いたシールを渡されれば、申請は完了です。
イカメット申請目的を面接で聞かれるという噂…
イカメットの申請目的を移民局の面接で聞かれるという噂がありますが、私の場合、何も聞かれませんでした。
担当者によって違うようです(担当者の多くは英語を話せる人なのでご安心ください)。
イカメットの受け取り
移民局での面接から早くて1週間、遅くて2ヶ月ほどでカードが届きます。
2022年3月に申請した私の場合、1週間でカードがもらえました。
携帯電話に、ドライバーから電話がきて、今は家にいない旨を伝えると、「郵便局(PTT)に届けるから、後で受け取ってくれ」と。
郵便局で、無事受け取れました。
イカメット取得後にやるべきこと
イカメット取得後、取得から20日以内に住所登録をする必要があります。
住所登録の流れは、
- 移民局(Göç İdaresi)に行き、サインつきの紙をもらう
- 人口局(Nüfus)で住所登録
という感じです。
移民局(Göç İdaresi)に行き、サインつきの紙をもらう
移民局(Göç İdaresi)に行き、サインつきの紙をもらいましょう。
- イカメット
- パスポート
- notarizedされた賃貸借契約書
- Nmarataj(住所が登録されていることを証明する紙)
を持って移民局(Göç İdaresi)に行き(2022年現在、事前予約は必要ありません)、「adresimi kaydettirmek istiyorum(住所登録をしたい)」と言いましょう。
担当官のサインが入った紙をもらえるはずです。
イスタンブールの場合、Fatihにある移民局(Göç İdaresi)へ行ってください。
人口局(Nüfus)で住所登録
次に、人口局(Nüfus)へ行く必要があります。2022年現在、事前予約が必要です。
次の申請サイトから、「diğer nüfus olayları(other population events)」を選び、予約しましょう。
人口局(Nüfus)に行く当日、必要な書類は次の通りです。
- イカメット
- パスポート
- notarizedされた賃貸借契約書
- Nmarataj(住所が登録されていることを証明する紙)
- 移民局(Göç İdaresi)でもらったサインつきの紙
- 電気、水道、ガスのどれかの契約書または請求書(自分の名前と住所が書いてある必要あり)
人口局(Nüfus)での手続きが終われば、晴れて住所登録完了です。お疲れ様でした!
私の場合、住所登録完了から3時間ほどで、e-Devletに住所が反映されました。
e-Devletについては、次の記事で解説しています。
イカメットに関する質問事項
トルコのsimカードを使っている状態で「157」に電話をかけると、「イカメット関連の質問コールセンター」につながります。質問があれば是非かけてみてください。
イカメット取得後の、住所登録に関する質問も答えてくれます。
私自身わからないことがあり、英語で質問したのですが、綺麗な英語で親切に受け答えしてくれました。
※日本語相談には対応していません
イカメットに関する公式サイト
今回の記事は、私の体験談や知人の情報をもとに執筆しました。
しかし、イカメットに関する情報はコロコロ変わるので、最新の情報はトルコ政府公式サイトで確認しましょう。
≫イカメットの申請書類に関する說明はこちらから(こちらのサイト右下の「Required Documents」から確認できます。)